夏休みの最終日、鈴鹿HMSに参加してきました。
今回は「中級Rコース体験」コース、午後1時から7時までの中級だがサーキットの体験付きというある意味お得コースです。
午後からということで、チョット遅めの9時に自宅を出発。
コースは、オール下道。R307-R422-名阪道-関IC-農道-鈴鹿。100km足らずの道のり。
初めて関からの農道でしたが、信号も交通量も少なく快適に走行。2時間ちょいで着いちゃいました。
ロビーで昼食のパンをかじりながら時間待ちをしてると、参加者と思しき二人の年配の方の会話が・・・
「5名が1グループでインストラクターに続いて走るんですよ。」
過去の参加経験者らしいです。
「後ろのグループになる程速度が遅いんで出来るだけ前のグループに入ったほうが良いですよ。私は遅いですけど・・・」
なるほど、有り難い事前情報ゲットである。
さて、今日の参加者は15名。暑さの為か定員割れです。
本日のインストラクターはNイントラとTイントラ。お二人とも始めてお顔を拝見した。といっても今回で5回目ですけど。
Nイントラは口調が非常に丁寧で,盛んに参加者の体調を気遣っていた。
最近、熱中症でダウンした参加者がいたようて゜、事前の水分補給と手のツリや足の痙攣などの初期症状の注意がありました。
大まかなスケジュール説明の後準備体操。
体操をしながら「左右どちらのターンが苦手ですか。?」の質問。
殆どが右ターンが苦手らしい。
私にはどちらも苦手意識がない。(というより、得意がない?)(ーー;)
右利きの場合、左足が軸足の人が多く、軸足中心に右手で左にターンが自然に出来やすいからだとの説明。
私は投手経験があるので右足軸は自然に出来ているなぁ・・・。
ここから先は、ダラダラと文章が長くなります。
インストラクターからのアドバイスと自分なりに会得した勘所を記録しますので、適当に読み飛ばしてください。
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車両は今回もCB1300の9号車、前回と同じ車両だ。
タイヤの状態も良いので車庫から引き出し整列すると、先頭になってしまった。
後ろが早ければ前後を変わればよいので、行けるとこまで行くことに。
以下、インストラクターのアドバイス(★)を記憶の限り記載します。興味のある方は是非参考にしてください。
①ブレーキング
外周コースを使用し、50~60km/hからの制動です。制動距離の設定はありませんでした。
★「シートにドカッと体重を掛けたままではなく、お尻が浮かない程度にステップにしっかり荷重をかける感じでブレーキング。」
感覚をつかみやすいように、最初はリアブレーキのみで行います。
パイロンを目印にブレーキング・・・。
ABS車は全く止まる気配無く、リアを左右に振りながらインストラクターを通り越しはるか先で停車。
「速度が速すぎですよ。」の指摘。
「・・・」
ステップ荷重の感覚がつかめたところで、前後ブレーキを使います。
★「姿勢を安定させるために最初のブレーキを加減して、掛け足すのではなく。一気にレバー位置を決めたら保持する。」
「止まる直前のクラッチ操作で崩したバランスを右ブレーキレバーで調整してますよ。」
止まる寸前、クラッチを切った瞬間少しハンドルを補正したのをしっかり見られてました。
3回目でOKが出ました。
②パイロンスラローム
6~7.5m感覚でパイロンが直線状に並んだ直線パイロンと、不規則に左右に配置されたオフセットパイロンをこなしながら外周コースの周回をします。
前走が二つ目のパイロンに入ったときに後続がスタートします。
私を先頭にぐるっと一周してスタート地点戻ってくると、まだ半数近くが待機状態。
そして2周目、なんとオフパイセクションのパイロンが半数近く倒れています。
今回のレベルは低い予感が・・・。
2,3周走行後全員集められレクチャーです。
「殆どの方が動いてるバイクに跨ってるだけです。もっとバイクを操作しましょう。
スポーツなんですからもっと身体を使いましょう。」
自転車を持ち出して、例のごとくセルフステアの原理を説明した後、イントラのデモンストレーションです。
フロントホークが上下に大きくストロークしながら素早く左右に倒しこんでます。
(今日のインストラクターは、全員CB400に乗られてます。)
「ハンドル操作は行ってません。倒れこんだバイクが勝手にハンドルを切ってくれてます。
バイクが曲がりたがっているのを手で妨げてはいけませんよ。」
★「スラロームはリズムです。」
★「パイロンとパイロンの中間を通過しましょう。通過出来ない人は、前の人に追いつこうと焦ったり、後ろの人が気になり慌てたりしてませんか。?
パイスラはメンタルが左右するドリルです。」
★「アクセルは、1・2・3・4と開けましょう。1・・4なんてならないように、常にチェーンの張りを感じましょう。」
★「ニーグリップは必要ない時はしなくて良いですよ。」
今回の私のテーマは、”膝とステップワークによる素早いターン” です。
ステップワークで切り返す。
直パイでは身体を左右に振って体重移動が出来ないので、ステップ入力でバイクを倒しこみ、セルフステアを引き出します。
「皆さん、目線はどこ見てますか。?」
(2個先のパイロン・・・)と心の中でつぶやく。
「パイロンじゃないですよ。」
「・・・
」
★「私は、3秒先のラインを見てます。」
パイロンは眼の端で見て、ラインを見るのがコツのようです。
これはナイスアドバイスゲットです。今まで何個か先のパイロンを目標にしてましたし、教習所でもそう教わりました。
何周かするうち、コツがつかめてきました。
パイロン側(曲がる方向)のステップを踏み込むよりもアウト側のステップを抜くと同時に、持ち上がった膝を垂直ではなく、タンクをパイロン側に倒す方向に入れてやると・・・・・
一気にターンします。
膝を蹴り込むようにするのが理想ですが、まだ勇気がありません。
というか、あまりターンが早すぎるとリズムが合いません。
2,3個は素早く行くのですが。
コツは、ステップを入力するというよりアウト側ステップを持ち上げると、自然にイン側ステップ加重が行えることが判りました。リズムを掴めば徐々に上げた膝でタンクを内側に押し込んでやると更に切れ込みます。
③180度パイロンターン
次は、10m程の間隔で左右2列のパイロンを180度ターンを繰り返します。
進入時に倒しこんだバイクをセルフステアを強制的に使い、クルンッとターンしてバイクを立て、次のパイロンにアプローチします。
この2次ターンをせずにバンク角だけでクリアすると、次のパイロンのアプローチが近付き過ぎてクリア出来ない。というドリルです。
これは直パイでコツを掴んだ後なんで問題なくクリアです。
★「パイロンのアプローチでは、内側のお尻に体重を掛けて。」
★「コツは、ターンする時、イン側前に体重を掛けたいでしょうが、腹筋と背筋を使って内側の腰を引く様に、イン側後ろに体重を掛けることです。」
しっかりと内側に身体を入れると、一瞬内側のお尻に体重が乗ります。
この時、ブレーキングは前後です。
リアブレーキで速度を調整しながら、フロントをリリースしてゆきます。
パイロンがバイクの中心あたりを通過したあたりで、後軸を意識してアウト側のステップを抜いてあげ、心もちタンクを膝で内側に倒すと、・・・クルンとバイクが自然にターンしてくれます。
右側に2次ターンをした瞬間、ブレーキペダルを親指の付け根辺りで操作していたため、つま先が接地。当然ブレーキも深く踏み込まれ、バランスを崩し危うく転倒しそうになりました。ブーツでなければ指を骨折していたでしょう。ライディングギアに救われました。
スポーツ走行時のブレーキングはブーツの先端で操作しましょう。
それ以降は問題なく、インストラクターからは
「○○さん、良いですよ。その調子で反復練習してください。」
と名前も覚えてもらいました。
④コーススラローム
最後は、幅2m程のS字コースとパイロンを組み合わせたコースを走ります。
コレまで覚えたテクニックを使って目いっぱいアクセルを開け、タイムを縮めます。
最初は、インストラクターに続いてゆっくり走行し今日のコースを覚えます。
いつもより距離が長いです。覚えるのが大変そう。
2周回った後、
「徐々にペース上げます。」とイントラ
相変わらず私が先頭です。と突然スタートからイントラが猛ダッシュです。
2つ目のコーナーでステップ擦ってます。
後に続いてアクセル開けますが、いつもより長いコースを2周で把握できてない生徒がほとんど、私もパイロン2個ほど倒しました。
「いきなり上げ過ぎましたね。まずコースを覚えましょう。」
当たり前です。コースを覚えない者同士が走ったら正面衝突の危険もあります。
と、ここで「先頭変わりましょうか。」
と2番手に下げられました。
そのおかげで集中して自分の走りが出来ました。
コースセクションでは、ラインが自然とイメージ出来るんですが、パイロンセクションに入るとラインのイメージが消えパイロン目標で走ってしまいます。
(こいつを克服すればステップアップの予感がします。)
とくに私に対するアドバイスも無く淡々と走っていると、突然テールにイントラのバイクに張り付かれました。
色バイに追尾されたようで一瞬動揺しましたが、ライディングをチェックしてくれるので張りきって今日の総仕上げのつもりで走ります。
走行後、「大きいバイクを良くコントロールされてますよ。フォームも良いし、かっこ良いですよ。(o^-^o)」
とくに問題点は無いようです。なにより、かっこが良い。これは最もうれしい一言。
何をするにも外観、フォームが一番重要ですからね。見た目が大事。
アドバイスを欲しそうにしていると、
「パイロンにもう少し近づいたほうが良いですね。
パイロンに近いほうがタイムが上がりますから。」
タイムアップの言葉が出ました。
やはりラインどりが肝になりそうです。
次回の目標が見えてきました。
次回は、直パイとライン取り。教習者はCB400で決まり。
⑤サーキット体験走行
最後は35℃を越す猛暑の中トレーニングに耐えたご褒美。
教室に集合し注意事項を聞きます。
「サーキットはレーサーたちが、命を掛けてコンマ1秒を争う神聖な場所です。ふざけて走ることの無いように・・・」
イントラの後方で四輪の教習者が横転したことも有ったとか、歯抜けの番号はそのためらしい。
イントラに続いて5名づつカルガモ親子のようにA,B,Cグループの順に走ります。
私は、Aグループの2番目。
昼間は1時間借り切ると数十万円とのこと、最終組なので格安らしい。
早速コースへ・・・
日も傾き、暑さは去ってます。
ピットロードに入ると、NSXのオフィシャル車が2台並んでます。
ここで最後の車両チェック。オイル漏れは厳禁ですから。
そしてコースイン。
爽やかな風が流れてます。
塵一つ落ちてないコース。路面が改修され、光の反射が無く吸い込まれそうです。
実は私はレース限定のゲーマー、コースとラインはグランツーリスモで無数に周回しているため頭に焼き付いてます。
しかし、現物の雰囲気は違います。コース自体は全く同じですが、思ったより起伏がボリューム感が有ります。
何と言っても空気が張り詰めてます。
視界の80%以上がコースを見れてレーサーが集中して走れそうです。
さすがの国際コース。
ラインもイメージとピッタリ、1コーナー、逆バンク、スプーンへのアプローチはラインが何本も有る感じですね。
速度は速くないですけど、イントラが走ってくれるレコードラインをトレースするのは面白いし、5cmズレても加速ラインが変わって置いて行かれる日とも・・・
スプーンの立ちあがりは、登りということも有りしっかりアクセル開けられます。
130R手前で速度は130km/hほどでした。
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Rコース付の半日コースは、初心者も多くて私に対してのアドバイスは少なかったのですが、確実に課題はクリアできました。
そして次回の課題も見つかり、有意義に過ごせました。
なにより猛暑の中リタイヤせずに走りきった57歳でした。
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